パンデミックとELEVENTH HOUR
春が終われば、夏が終われば、冬が終われば…新型コロナに振り回されて2回目の春になろうかという頃。
去年の秋、丁度コロナの流行の谷間の時期に所用で東京に行ったとき出会ったBYREDOのELEVENTH HOUR。
この記事の目次
正直去年の夏秋はすごく気分の浮き沈みが激しくてしんどかったなぁ。
私だけではなくて終わりの見えない自粛生活で街も活気がないしみんなちょっと精神的に疲れてしまって調子が悪くなってる時期だった気がする。今は元気です。
で、バイレードはコスメとPULP目当てだったんだけど気分的にエピソード含めてこっちのほうがしっくり来たというか。
PULPも果物屋さんに入ったときみたいないろんな果物の熟れた香りが押し寄せてくるあの感じ、
すごくいい匂いだったんだけど。
香水ってつけてる香りでかなり気分が左右されるので、いろんなことが重なってこの香りが欲しくなったんだろうねと。
その時の話は過去に書いているので置いておいて。
忘れられない香り
そのときにもらったムエットをずっと捨てられなくて。
匂いが飛ばないようにしてくれたけど流石に半年も経つとラストノートの香りがかすかにするくらいなんだけど捨てられなくて時々引き出しから出しては匂ってあーほしいなぁと思う作業w
いろんな香水を試したり香ったりするけどそうやってずっと頭に残ってる香りってありますよね。
最初は年明けには韓国に行けるかな?ソウルのめちゃくちゃテンション上がりそうなあの路面店で買おうかな?とか、
サロンドパルファンで買うぞ!(しかし福岡の会場には来なかった・・・)とか、
また春になったら東京に遊びに行ってその時にでも買おうかな?と思っていたはず。
でも2度目の緊急事態宣言になって延長するかもね〜みたいな空気で、もうええわとミーコで購入。
本当はもう一回ちゃんと匂いを確認してから買いたかったけど仕方ない。地方の宿命です。
半年ぶりくらいに再会してあーやっぱり好きだなぁと思いました。ボトルもおしゃれで好きなんだ。
ラムとフィグが主役で静かにゆっくりとカシミヤウッドで幕を閉じる。
香りのノートはこんな感じ。
Top Notes
Nepal Pepper, Bergamot
Middle Notes
Carrot seed, Rum, Wild fig
Base Notes
Tonka bean, Cashmere woods
初めて紹介してもらったときは直接ボトルから匂いを嗅いだわけでもなく、ムエットでしか試していなかったから肌に乗せるとどんな風に香るかなぁと若干の不安があったけど私の場合はラムが主張しやすい感じで、その奥でペッパーとイチジクがしっとり香る。
いちじくは個人的にはフレッシュなみずみずしいいちじくというよりドライいちじくっぽいと感じた。ぎゅっと濃縮された香り。
フィグが主役の香水はいくつか持ってるけどこれが一番スッキリしてるかな〜。
ベルガモットはすぐ飛ぶので殆ど感じず。ボトルから直接嗅ぐと居るな?くらいの感じですね。
ネパールペッパーが強いのもあるんだろうけど本当に柑橘は私の肌に留まってくれない🙂
時間が経つとカシミヤウッドの柔らかい香りで締めくくる。
なんかこの香りがいい意味ですごい葬式っぽいんだよね。厳かで清い感じ。色んなものから解放されるような。
これをみているかもしれないリア友各位、私が死んだらこれで送り出してくれ、安らかに眠れそうだよ、よろしく頼むと遺言を置いておきます。
きっと小雨が降る日が似合う。色のイメージは水彩みたいな薄藤色
日が落ちてちょっと気温が下がる頃とか、日が昇る直前の海とか総じて薄暗くて肌寒いイメージ。全部私が好きなシチュエーション。余談も余談ですがバイレードは記憶と結びつく香りを作るというブランドなので少しこの香りから私の記憶も掘り下げてみます。暇な人はお付き合いください。
昔、地元の海で見た景色
記憶といえば、学生の頃まさに今くらいの時期!だった!夜が明ける直前に当時の親友と地元からほど近い海辺に遊びに行ったんだけど
その時の景色が私の中で近い。(青春だね、青春だよ)
田舎って人が居ないから朝方の海とかどんだけ大声出しても怒られないの。
こんな感じの、田舎だから明け方空が明るくなっても星が見えて。青と薄い紫と奥の方にピンクやオレンジがあってすごくきれいで感動したなぁ。
今みたいに写真がキレイに撮れるスマホがなかった時代なのでイメージで・・・
とにかくベンゴーラム氏の海のイメージっていうのがとってもしっくり来た。興味があれば↓
転落人生をアートに。BYREDO創設者、ベン・ゴーラムが辿った感情の全て | HIGHSNOPBIETY.JP(ハイスノバイエティ)
彗星の如く現れた香水ブランド「 BYREDO(バイレード)」は、香水の領域を超越している。 アマチュアバスケットボール選手が夢半ばにして出会った香りというアート。 当時を苦しくも美しいと振り返るBYREDO創設者、ベン・ゴーラム( Ben Gorham )の創造の根源を探る旅へ。 –BYREDOの始まりとは? 香水を大学で勉強をしたわけでもないし、そういった背景もないんだ。25 …
冬の早朝の空気の澄んだ感じとか寒さで鼻がツンとする感じとか懐かしい記憶・・・そして今調べて発覚したけど当時つけていた香水にもいちじくが入っていた、知らんかった・・・。
ちょっとこじつけかもしれないwでもなんか手元に届いてからふと思い浮かんだのが懐かしい景色だったのは本当。
香水は頭の中に景色が浮かぶから無意識に自分の心地いいと感じたり、なにか大切な記憶や思い出だったりに近いイメージのものが気になるのかもね〜と思ったり。
記憶をたどっているといつにも増して話が長くなりますね。
ここ数年買っていた香水はコロンとかトワレが多かったからオードパルファンは久しぶりでずっしりくる。
本来の香り方はオードパルファンのほうが好きなんですが付ける量が少ないので(あんまりつけると酔う)全然使い終わらないんですね・・・。
このイレブンスアワーも長い付き合いになりそうな予感がします。トータルで見ると冬っぽい匂いだけど夏は夏で雨の日や夜付けてもよさそうだし、あまり季節は問わず行けそうな感じ。
ダラダラとした話をここまで読んでくれてありがとうございます。8割余談なのでまとめますw
まとめ:高揚する香りというより自分と向き合う香り。
香水ってつけるとテンション上がる!お出かけしたくなる!っていう香りと、
夜寝る前に一人で楽しみたい、自分のための香りみたいなのがあると思うんです。
巷を騒がせているモテ香水は前者になるのかな、ブルーミングブーケとかそっち系だよね。
モテというか馴染みのある香り、それはそれで好きなものもある。
だけどこのイレブンスアワーはどっちかというと人からいい匂いだねって言われるようなタイプではなくて
私だけのお気に入りって感じです。
長い間、人に思うように会えない時期に出会った香りなのでそういうものに惹かれたのもあると思う。
買ったよ!めっちゃいい匂い!みんな好きだと思う!!みたいなテンションではない。少しセンチメンタルな香り。
かっこいいイメージもあるのかなぁ女性的ではないしだからといって男性っぽいわけでもないし、真ん中の香りって感じがしました。ここの香水は香ったことがあるものに限ってはどれもそんな感じがする。
PULPもフルーツの香りだけど男性がつけてても色っぽいと思うし。
ラインアップはオードパルファン、ヘアパフューム。
ヘアパフュームは他の香りを持っているんだけど軽いのはこっちかな、フローラル系とかだと顔周りで香ってもいいかもしれないけど少し重ためだったりスパイシーなのは顔周りだとうるさい気もする。
Bal d’Afriqueのヘアパフュームは毛先にちょっとつけるとふんわり香っていいです。これは香水だと酔うやつだからこっちで正解だった。あのときせっかく本国のブティックにいったのに香水を買わなかったのはなんでなんだろうね、旅先での行動は不可解。
そういえばイレブンスアワーを店頭で見せてもらったとき、ヘアパフュームならすぐ買ってもいいなと思ったのでお姉さんに言ったらオードパルファンのほうがおすすめって言われた気が。だからその日はメイクアップだけ買っておとなしく帰ったんだ(素直)
できれば直営店のスタッフさんの説明付きで買いたい
バイレードは地方だとなかなかいろいろな種類を置いているお店がないし、どうせなら直営店で店員さんから色々お話を聞きながら選ぶのがいいと思います。単純にこれはスパイシーだね、フローラルだねとカテゴライズできないのが魅力かなと思いました。
私はあの接客をうけていなかったらこの香りを案内してもらうことはなかっただろうし出会えなかったと思うから。
とはいえなかなか人が多い百貨店に行くのはまだリスクもあるので、通販なら三越伊勢丹か阪急が安心ですかね。並行輸入のものも楽天などにはありますが値段にそこまで開きがないので品質管理などの観点からも百貨店の公式で購入しました。
バイレードの公式ストアができてくれたら一番いいんだけどなぁ。
福岡はBIOTOPにたくさんおいてありましたよ。パフェ食べたい。
information
アイテム名 | <BYREDO(Women)/バイレード> Eau de Parfum ELEVENTH HOUR 50mL【三越伊勢丹/公式】 |
---|---|
価格 | 21,560 円(税込) |
メーカー | Byredo |
その他 | 「最後の瞬間」を意味する「ELEVENTH HOUR」。 『温暖化が加速し海面が上昇する時、高所が最後の砦となり、かつて人類には難所と思われた土地がシェルターになる。「Eleventh Hour」は終わりゆく物事の香りをめぐる探求であり、終末への旅路であり、この世で最後の フレグランスである。』―ベン・ゴーラム(<バイレード>創業者) ネパール産のコショウ、バン・ティムールとシトラスのアクセントの導くトップノートが、この植物が育つネパール高地へと、私たちを誘う。 その後香りだす禁断の果実、イチジクが「Eleventh Hour」のハートノート。 欲望のシンボルでもあるその甘く魅力的な香りは、危険を秘めた香り。最後はカシミヤウッド・ノートと一体化したトンカビーンズから、力強いエネルギーが放たれる。 |
関連カテゴリー | |
キーワード: | デパコス |